こんばんは。田中です。
市連協の機関紙『いかだ』で呼びかけていますが、私たちは市連協の財政とは別に寄付をお願いしながら、コロナ禍で困窮する世帯へのお米などの支援を続けています。今日届けたところは、ひとり親家庭で子どもさん2人。お母さんの一か月の総収入が20万円。税金や社会保険料が引かれ、家賃は6万5000円。生活に使えるのは10万円です。将来は、子どもたちを高校にも大学にも進学させるために、学資保険をかけています。大学は国立でも年間の学費は50万円を超えます。世界でも異常な金額です。その時、お金が払えず、子どもに辛い思いをさせたくないという思いから、3万円の学資保険をかけています。たとえ、かけていなくても生活は決して楽ではありません。これから、小学高学年、中学へ進むごとに、お金がかかるようになります。様々な事情から、両親からの財政援助は受けられません。だから「今の生活がとても苦しい」「このお米が助かる」と言われていました。
広島市が、来年度から就学援助の対象から外そうとしているのが、まさにこの世帯です。何でそんなことが思いつけるのか、良心の呵責はないのか。まったく「行政」という所は恐ろしいところです。「てめえら人間じゃねえ」、今は亡き萬屋錦之介の名台詞でした。みなさんのご両親の時代のお話です。でも、私もそう言いたい。
私も学生の頃、生活のために新聞配達をしながら学校に通っていた時期があります。流川・薬研堀を配っていました。日曜日の朝4時、5時といったら、お店のドアを開けると、中ではまだおじさんが歌っていました。社会全体が元気でした。とにかくお金がなく、パンの耳もよく買いに行きました。いよいよ生活費に困り、100円玉でも落ちていないか家探しします。年に何度もしているのですから見つかるはずもありません。お金がないのは辛いことです。
お金がないのは個人の責任の問題ではありません。世界の先進国では最低賃金は1500円がざら。日本ではやっと900円です。社会保険料も日本では労使折半ですが、世界は3分の2が会社もちです。学費も大学まで無料。医療費は生涯無料です。日本でも世界標準になったら、ほとんどの人は貧困から脱出します。(2021.7.18)
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