こんにちは。田中です。
「ほかほか署名」の要望項目は、松井市長になってから、特に逆行・停滞が著しいものを取り上げています。その中で、「停滞」の代表が、子ども医療費補助制度です。先日、「署名」の協力のお願いに広島医療生活協同組合を訪れました。そこで、対応してくれた役員さんが、「神奈川から引っ越してきたんですが、子どもの医療費にはびっくりしました」と話していました。
その「停滞」ぶりを、少し詳しくみると…(一覧表を作ったのですが、私の能力では、表をうまくブログにのせることができず、文章で解説します)
(1)入院
入院は、新潟市、浜松市、名古屋市、大阪市は「18歳」までを補助対象にしています。それ以外の政令市は「中学3年生」までを対象にしています。広島市も「中学3年生」までです。
(2)通院
通院の補助対象は、広島市のみが「小学3年生」まで。浜松市、大阪市は「18歳」、札幌市、川崎市、岡山市、北九州市、福岡市の5市が「小学6年生」。その他は「中学3年生」までです。広島市はダントツ最下位です。札幌市が「小学6年生」までに対象を拡大したのは、今年4月。広島市は、さすがに恥ずかしいと感じたのか、来年1月に「小学6年生」までに拡大します。やっと最下位グループに追いつくことになります。
(3)所得制限
補助を受けるのに、所得制限があるのは、札幌市、仙台市、広島市、横浜市、川崎市、相模原市の6市のみです。横浜、川崎、相模原の3市は、1歳になるまではありません。あとの14市には所得制限はありません。
(4)窓口負担
入院については広島市を含む12市が負担なしにしています。通院は、各市とも複雑な制度の違いがあり単純比較はできませんが、札幌市、岡山市が1割負担にしている以外は、広島市は窓口負担もトップレベルです。
松井市長の子どもの医療費にかかわる報道された語録があります。いずれも政令市市長会議でのものです。一つは、「無料は、ウケはいいが」お金がかかるというもの。子どもの医療費補助は「ウケ」の問題ではなく、子どもの命と健康に直接かかわるものです。もうひとつは、これは「国がやること」。確かに国の支援も足りませんが、他の政令市では、だからこそ自分たちががんばろうと支援を拡大しているのです。
今年は、県知事選挙があるので、県についても少し触れます。子どもの医療費補助では、県の支援はまったくありません。湯崎知事は「イクメン」を看板の一つにしていますが、子ども施策で県の独自施策は皆無です。他の政令市が広島市より医療費補助の水準が高いのは、県の支援が土台にあって、その上に市独自の制度を作っているという事情があります。だから、全てを松井市長の責任にはできませんが、しかし政令市市長会議での言動でも明らかなように、市長がこの問題でまったく後ろ向きなのは明白です。(2021.7.31)
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