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放課後児童クラブとジェンダー問題

こんにちは。田中です。

総選挙の結果については、みなさんそれぞれに様々なご感想をお持ちのことと思います。その中で、私は「ジェンダー平等」の問題が、国政選挙で初めて語られたことが画期的なことだったと感じています。「ジェンダー問題」というのは、いろいろな分野がありますが、大きく言って、〇男女の平等・同権、〇女性の社会的地位、〇女性の社会的進出、〇性的指向と性自認の4つにわけてもいいと思います。これらの問題は、放課後児童クラブの施設のあり方、保育内容、指導員の賃金にも奥底でつながっている問題です。今年度の市連協の市への要望書では、2か所でジェンダー問題に触れました。初めてのことだと思います。

 指導員の賃金の低さの背景には、「しょせん子守りは女の仕事」「子守りごときに、そんなに高い賃金はいらない」というケア労働に対する不見識も合わさった、男の目線があります。放課後児童クラブのトイレでは、市は簡単な間仕切で、男性が立っておしっこするのを隠しているからプライバシーは守られていると繰り返しています。まったくの男性目線。女性が、男子が間仕切の向こうとはいえ、おしっこしている後ろを通ってトイレに入れますか。女性の人権なんて視野の外です。

すでに性科学は、人間は男と女に区別されているのではなくて、全ての人が「男」と「女」を結ぶ直線上のどこかに位置することを明らかにしています。外見は「男」でも、性ホルモンの働きからみると、少し「女」に近い人など、世界の人を並べれば、みんなが「男」と「女」の間でグラデーションになるのです。性的マイノリティーと言われますが、グラデーションなので、本当はどこからどこまでがマイノリティーなのか定かではありません。「マイノリティー」として区分けすることは困難であり、する必要もありません。ありのままを受け入れればいいのだと思います。広島市の放課後児童クラブでは、まだ性自認や性的指向で悩みを抱える子どもたちへの支援という保育実践は経験がありません。研修もありません。悩みを抱えた子どもは必ずいるのに、行政上無視されています。

 今度の総選挙では男女の賃金格差と選択的夫婦別姓の是非が問われました。一人親家庭でも、ジェンダー平等がすすみ、男女の賃金格差がなくなり、さらに最低賃金が先進国では当たり前の1時間1500円になれば、そうとう暮らしは楽になると思います。ジェンダー問題は、社会を暮らしやすくかえていく考えだと思います。(2021.11.6)

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