こんにちは。田中です。
今日、子どもを守る実行委員会で、2022年度から予定されている就学援助認定基準改定の「再考」を求める請願を出しました。広島市には9万6000人の小中学生がいます。このうち2万4000人が就学援助を受けています。この制度は、憲法の「義務教育は無償」の規定に基づくもので、給食費、学用品、制服、修学旅行費などが支給されます。最近は入学前に支給されるので、中学入学の時などはとても助かります。制服代だけでもばかにはなりませんから。
この2万4000人のうちわけは、①1500人の生活保護を受ける子ども、②2万1500人の生活保護をうけてはいないが保護基準以下の生活をしている子ども、③1000人が、月収が生活保護基準の1.13倍程度の収入がある家庭の子どもに分けられます。2022年度から、③の1000人が就学援助から外されます。③は、月収が給与の総支給額で20万円(親1人子1人の場合)くらいまでのご家庭です。税金などを払い家賃を払うと、実際の生活に使えるのは10万円です。余裕のない生活です。その家庭から、平均年8万円の支援がなくなることになり、簡単に言えば年8万円の負担増です。
今日出した請願は控えめなもので、せめてコロナが終息するまでは1000人を排除しないで、その間に「再考」してほしいというものです。それなのに、紹介議員になってくれたのは共産党の5人の議員さんだけ。あとの50人からは完全無視されました。「困っている人をさらに困らせる」施策に何で反対できないのか、排除される1000人の当事者から見れば、「私たちはこんな目にあうために税金を納めているのか!」と叫びたくなると思います。
それだけではありません。1000人のうち300~400人は放課後児童クラブに通っていると推計されますが、漏れ聞くところによると月3000円(年3万6000円)の利用が2023年から課せられることになります。合わせて年11万6000円の負担増。とても耐えきれるものではありません。
コロナ感染が長期化し、多くの非正規労働者の生活はシフト減や休業により悪化しています。その日のお米にも困る家庭も少なくありません。今日、お米を届けたお母さんは、子どもさんが1か月入院することになり、その間仕事を休むので無給。介護制度からの支援で収入の半分を補填してくれると話していました。非正規労働者は収入が少ないだけでなく、いったん何かあった時のセーフティーネットそのものが弱いのです。
いま「政治とは何か」と問われれば、今なら、迷いなく「困っている人をさらに困らせる強制装置」だと答えます。こんな政治を根元から変えるのが選挙です。各党のポスターを見て、ネットでの各党の発信を見て、家に配られるビラを読んで、投票に行っていただきたいと思います。(2021.9.17)
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