おはようございます。田中です。
中国新聞の記者から、子育て世帯のコロナ禍での貧困について、取材協力要請がきました。多くの方に貧困の実態を知ってもらうまたとない機会ですが、すぐに承諾はできません。
第1に、中国新聞は2月18日の記事で、松井市長は「にぎわい」づくりに熱心で多額の財政をつぎ込み、その一方で子どもには「痛み」を押し付けようとしていると書き、その「痛み」の象徴として、就学援助の対象削減と放課後児童クラブの有料化をあげました。ところが、その後、中国新聞社は「にぎわい」づくりをすすめる共同企業体に参加し、構図の上では、中国新聞を含めた企業体への支援が手厚くなればなるほど、子どもの「痛み」は増すことになりました。
第2に、これまでよく見かけてきたように、子育て世代の貧困の実態の隣りに、広島市の「経済的状況に配慮した政策にしています」というほとんど実態をともなわない言明が併記されれば、読者には「貧困」はあるが市はちゃんとやっているという印象をかもし出す紙面になってしまいます。見出しに、「市 困窮世帯に配慮」などとついたら最悪です。
この2点を懸念として指摘した上で、記事のコンセプトを聞きました。記者さんは県政が担当であること、上からの指示ではなくコロナ禍の貧困の実態を暴きたいと考えていること、県政は現実を調査もせずに政策を出していると考えていることなどを話してくれました。知事選挙のあとだったので、湯崎知事がエリート教育には熱心だが、子どもの医療費補助や35人学級の拡大などは不熱心どころか無視していることなどが共通認識であることも確認できました。
コロナ禍で困窮を増した子育て世帯を紹介してほしいという依頼を受けることにしました。(2021.11.18)
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